Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

塚越 まさ実

オーストラリア

1学期目を振り返って

塚越 まさ実さん

農学部 農学生命科学科
留学期間:2018年8月~(留学6ヶ月目)
留学先:カーティン大学

 南半球に位置するオーストラリアでは、暑い日々が続いています。日差しはとても強いですが、蒸し暑くはなくカラッとしていて過ごしやすいです。

 カーティン大学は、西オーストラリアの州都、パース市内の中心部からバスで30分ほどの地域にあります。多文化国家であるため、街には様々な人が行き交い、あらゆる文化圏の料理を味わうことができます。カーティン大学にも世界各地から学生が来ており、約4万人の学生のうち3割を留学生が占めています。そのため、学期を通じて多様なバックグラウンドを持つ人と知り合うことができました。彼らの中には英語のみならず何か国語も使いこなすトリリンガル、マルチリンガルも多いです。他文化や他言語に興味がある私にとって、大変刺激的な環境です。

 キャンパス内には複数の寮があり、それぞれ何百人もの学生が生活しています。部屋は基本的にシングルルームで、キッチンやシャワーを共有します。寮では個室でプライベートを保つことができる反面、一歩部屋を出ればいろいろな人と出会うことができます。学期中は、フリーミール、ワークショップ、映画鑑賞、観光名所へのツアー、ゲームやスポーツなどのイベントが頻繁に開催されます。寮でのこうしたイベントを通じ、多くの人と知り合い友達の輪が広がりました。設備はきれいで充実しており、無料で生活道具やDVD、ゲームをレンタルすることもできます。オフィスの人は優しく、セキュリティーもしっかりしているので、おすすめです。ホームステイやシェアハウス、一人暮らしなどの選択肢もありますが、半年あるいは1年しか滞在しない交換留学生は多くが寮に滞在しているようです。

 現在大学は夏休みの真っ最中です。多くの学生が実家に帰省し、大学の寮は閑散としています。学期中の賑やかさ慌ただしさが嘘のようです。

 授業は、1学期間に3つあるいは4つ受講することができます。交換留学生は特定のコースに属さないため、基本的にはどの分野の授業も受講可能です。通常の授業は、大人数での講義であるレクチャー、ディスカッションやグループ作業を中心とするチュートリアル、ワークショップ、実験を行うラボラトリ―、フィールドワークなどの中から、複数の形態を組み合わせて行われます。各授業は週に2、3回行われ、日本よりコマ数が少ないため、半休や全休も簡単に作れます。しかし、授業前にはリーディングや小課題への取り組みが必須で、授業そのものは集中していても聞き取れない程の英語で進んでいくため、多くの時間を図書館での勉強に費やしました。

 とりわけ課題・テストの時期は本当に大変でした。成績は課題(個人orグループ)+小テスト(私が受講した授業ではほとんどありませんでした)+定期テスト(ないこともあります)で決まります。私の場合は、全ての授業において、エッセイ、レポート、プレゼンテーションなどの形でそれぞれ3、4個の課題が課されました。適切な論文を参考に取り組むことが求められるため、課題時期は毎日パソコンと向き合い、論文を探しては考えを練る毎日でした。また、各々の課題、テストのウェイトが大きく、計画的に取り組まなければなりません。中間・期末の時期には、24時間開館の図書館には常に人が溢れ、エナジードリンクを持った学生が行き来していました。普段お肉や野菜が詰まっている寮の冷蔵庫はがらんとし、冷凍庫は冷凍食品でパンパンでした。課題の中には個人ではなく3、4人で取り組むグループ課題も度々課されます。私もセメスター中2つのグループ課題に取り組みました。ミーティングの日程がなかなか合わない、負担が偏ってしまうなどの理由で、あまり好まない学生も多いそうです。時間的にも内容的にもやはり大変でしたが、メンバーに恵まれ、皆でじっくり話し合い、仕上げました。怒涛の課題・テスト期間中において、グループ課題の合間のバスケやテーブルフットボールは、思いがけず気分転換になりました。

 まもなく2学期目が始まります。前学期は、正規学生と混じって授業についていくのに必死で、学業面で手一杯でした。次学期は、良い意味で心に余裕が生まれることを期待し、クラブ活動やボランティア等のソーシャル面にも貪欲に、アクティブに過ごしていきたいです。